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マンハントのnori007のレビュー・感想・評価

マンハント(2018年製作の映画)
3.8
今回、元となった「君よ憤怒の河を渉れ」を見直してから見たのだが、内容はかなり現代的に変更されているので、リメイクというより高倉健さん愛にあふれたオマージュ作品なのではなかろうか。

主演のチャン・ハンユーは健さん風に見えなくもない。冒頭の「君よ憤怒~」のテーマ曲を口ずさむところは思わずグッとくる。そして今回は刑事役の福山雅治にもスポットを当てW主演としてる。予算の都合もあるんだろうが日本映画の画作りとは全く違う。安っぽくない。日本では許可が降りない関係でアクションを撮るのが極めて難しいのだが水上のジェットスキーのチェイスやカーアクションはすごくよかった。きっと原作のセスナをジェットスキーに置き換えたのだろう。ただ「君よ憤怒~」というと新宿で馬の大群を走らせちゃう無茶振りが目玉なのだが、それは単なる牧場から馬が脱走する程度であった。さすがに馬を現代の街に走らせるのは無理なんだろうが、見たかったよな~。
ラストのバトルは少々不満である。ちゃんと二丁拳銃で横飛しながら戦いなさいw

ただ全体的に、健さん愛にあふれているし、何よりジャリタレを使っていないところが良い。世界的にはちゃんとした大人の男が活躍するのが普通なのだ。それにキャスティングが素晴らしいんだよな。國村隼、竹中直人のボス感がいいし、倉田保昭、池内博之の中国映画にも出てるキャストがまたいい。倉田さんはフケメイク?と思うのだが少しだけ格闘も披露。屋敷紘子さんも少しアクションをするところもアクション映画ファンとしてはとても興奮。斎藤工さん、島津健太郎さんもいい感じに出てきてついにジョン・ウー作品に出たかと知り合いのように喜んでしまったw。ほんとこの神がかったキャスティング、ジョン・ウーわかんてんな~。ただTAOの扱いひどくないすか?ハリウッド女優なのに。
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