アイコ

ギフト 僕がきみに残せるもののアイコのレビュー・感想・評価

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高額な医療費、専属スタッフ、最先端医療、電動車椅子とそれで走り回れる広い家、電動車椅子での海外旅行、延命治療、全ては経済力があるからこそ出来る事でどうしてもやっぱりセレブは住む世界が違うって思ってしまうしもし自分が同じ病気になったらただ惨めで苦しい死に方しか出来ないんだろうなぁと思わざるをえませんでた。

でもスティーブの凄いと思ったところはそんな自分の立場を理解し自分にしか出来ない事を家族より優先してやっていき道を作り、同じ病気で苦しむ人達のために活動し法までも変えたところ。そしてちゃんと家族の元に戻り家族を最優先にしたところ。

過去の栄光が耀ければ耀かしいほど変わった自分を見せるのは勇気がいる事で世間の思う姿と本当の姿のギャップが苦しいはずで日々当たり前が当たり前じゃなる事に絶望する事もあったはずなのにどこまでも強い姿と精神力、だからこそスーパースターになれたし病気になっても変わらず献身的に支えてくれる最愛の人にも巡り会えたんだと思います。

この作品が素晴らしいのは難病と戦う姿を無駄に涙を誘うありがちな薄っぺらいドキュメンタリーにしていないところ。本人の言うように『人生の記録』に仕上がっているところ。人生と自分に真摯に向き合う姿に心は打たれるけど涙は誘わずALSと言う難病への理解と啓蒙を促すような作りになっているところ。

映画作品にはない素晴らしさがありました。
アイコ

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