りょうた

ギフト 僕がきみに残せるもののりょうたのレビュー・感想・評価

4.0
アメリカン・フットボールの名プレイヤー、スティーヴ・グリーソンが引退後に、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告されてしまう。不治の病で余命は5年程度。2006年のハリケーン・カトリーヌがニューオーリンズを襲った際には、避難所として使っていたドーム初の試合で、奇跡的なプレーで市民たちを勇気付けた英雄。
病気とは無縁だったころに回し始めていたビデオ日記には、alsの始まりもしっかりと収められている。未だ見ぬ子供のために、そして、子供の将来のために、彼はビデオを回し続けていた。そして今も。

恥ずかしいことに、この映画を観るまでALSを知らなかった。不治の病で余命が5年ほどだということも。

ドキュメンタリー映画の力強さとメッセージ性に強く心を打たれた。フィクションだという逃げ道もなく、ただ映画の現実とぶつかる。

ぼくたちは小さなことで悩み苦しんでいるのに、スティーヴはALSと診断されてもなお、力強く生きている。もちろん、この映画には彼が苦しむ姿も収められている。それでも、彼は前を向いて生きていく。間違ったみ方かもしれないが。

想像を絶する苦しみなのだろう。ALS患者の95%が拒んでしまう気管切開の手術も、彼は息子のためにと手術を受けている。

そして、スティーヴを支える妻のミシェル。スティーヴの介護と息子の育児の両方を行う。彼が苦しめば一緒に苦しみ、笑えば一緒に笑う。スティーヴはもちろん苦しいが彼女も苦しいだろうな。それでも前向き。それがいい。

No white flag. 白旗は揚げない。

彼の設立した団体のモットー。


久しぶりに泣いた
りょうた

りょうた