動物系映画に耐性がなかった私は自分の準備の甘さを深く反省しました。
ポケットティッシュ二袋じゃ足りなかった。
箱ティッシュ…いや、
ノーメイクで、バスタオルと保湿クリームを持って行くべきだったかも。
予告やCMをまっっったく見ずに無知の状態で観に行ったのは大正解。
鑑賞後に予告編動画を見て愕然としました。
あんなもん盛大にネタバレしてるようなもんじゃん!
輪廻転生のストーリーも感動シーンも全部垂れ流しでどうする………
始まりは淡い光。
インサイド・ヘッドを想起する一つの命の誕生と共に問題提起
やっぱり情報無しで劇場に入ったのが良かったみたいで、
生まれたてで何も知らない真っ白な状態の主人公と観客が同じ視点で進められる物語に、
スムーズに入っていける。
たとえそれが犬であっても。笑
それからはもう振り回されっぱなし。
わんこや少年のピュアで奔放な姿にメロメロにさせられ、
可愛さにキュンキュンしているうちに
ごくりと息を呑む緊迫のアクシデント。
そしてわんこや主人を待ち受ける展開に涙。。
そうかと思えば、
余韻に浸っている暇なんてないぞと言わんばかりに
またワクワクするような喜びいっぱいのキュートなシーンに切り替わる。。
そんな風にして、喜怒哀楽の訴えかけが
心地良いテンポで何度も何度も繰り返される。
もちろん笑えるシーンも盛り沢山だから、とにかく終始感情が大忙し。
笑って泣いてとひたすら転がされ、
中盤で「もうやめて~」と悲鳴をあげたくなるほど……
そう、この映画で一番良かったのが
「悲しい涙」だけではなかったこと。
動物系感動映画お決まりの要素が、死別
ということは安易に想像できる。だから今まで、
悲しい映画は観てもつらいだけだと思ってしまい
敬遠してきた。
だけどこの映画は
喜びと悲しみのバランスがとても良くて
悲しい、可哀想というつらい涙の後には必ず
優しさに満ちた暖かい
喜びの涙を流すことができる。
気持ち良く泣けて、気分よく劇場を去ることができる。
観客を悲しい気持ちのままで帰らせない、それは
ベイリーが主人を想う気持ち、そのものなのかもしれない。