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僕のワンダフル・ライフのdeenityのレビュー・感想・評価

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)
2.5
今まで犬どころか動物すらもまともに飼ったことはないですが、こよなく動物愛は強い方でして、将来は大型犬を飼って草原を駆け回ったり、それが難しければフレンチブルみたいのを飼ってみたりしたいと思っているくらい犬は好きです。

でも本作は正直好きにはなれませんね。そりゃもちろん犬はどれも可愛かったですし、ナイスな演技力だったと思いますよ。

ただ心情をアフレコされている感じが気持ち悪すぎて受け付けないんですよね。いや、それ自体はよくある手法ではあるんですけど、なんというか人間の都合の良いように捉えた解釈の思考の仕方してんなー、て感じが癪に触ると言いますか。ご都合主義なんですよね。
実際飼ったことこそないものの、ああいう行動とか仕草とかする背景には本作と同じような感情があるのかもしれないと思ったことはありますよ。ただそれを作品として表現され、模範のように表されると一気に冷めてしまう部分がありました。

作品の見せ方としてもどうなんでしょうね。転生を繰り返すためにそれぞれの生涯が浅くなってしまうのは致し方ないのですが、うまくいかないのもまた運命なわけで、それもしっかりと表現した上での再開とかならより喜びが強くなると思いました。

イーサンとベイリーの絆を思い出すシーンも、基本ベイリー発信の行動って少ないなって思えてしまい、元の飼い主だと気付いたならもっとアクションを起こしてもいいと思うし、その決め手になるのがクッキーの匂いのするあの人ならより感動的になるわけで、それが別個のエピソードになっているっていうのは正直上手くないと思えてなりません。

せめて動物物の強引な力技で感動とかさせられたら良かったんですけどね。昔は「フランダースの犬」で号泣したのが懐かしい(笑)
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