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ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~のMASHのレビュー・感想・評価

3.5
隠れた良作ホラー作品。前作の『呪い襲い殺す』(ひどい邦題だな)の前日章的な感じらしい。前作はRotten Tomatoesで6%と酷評されたのに対し、今作は打って変わって83%とかなり好評だった様子。僕はその前作を観ていないのでなんとも言えない部分もあるが、確かにこの映画はその題材や設定の割にかなり面白かった。

ストーリー自体は、ある嘘の霊媒師の家族の元に本当に霊が来て家族が呪われてしまうという、特に斬新とも言えないストーリー。しかも題材となっているのは「ウィジャ」といわば「こっくりさん」のようなもので、正直言ってホラー映画として良い題材とは言えない。しかし、この映画はこれらの要素を上手いこと調理しているのだ。嘘の霊媒師である母親もいい母親とは言えないが決して悪い人ではなく、彼女が霊を信じてしまうのもなんとなく理解できる。父親を亡くし家族全員が不安定な状態を適度に描いているため、言ってしまえばくだらない話がリアルに映る。また、呪われる対象の妹の演技もなかなか上手であり、その無邪気さと邪悪さは不快にならない程度に怖い(後半はひどいCGまみれになってしまうが…)。それに対して家族が戦いを挑むというのも個人的はかなり好きである。

正直中だるみしているし、肝心のホラーシーンは下手なCGでB級感が強くて笑ってしまう。しかし、この手の「呪われる系」の映画にしては珍しくストレスフリーで楽しめる作りになっている。何も傑作などではないが、暇つぶしに見るにはオススメの映画だ。
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