ごくごく普通の家庭である鈴木家。ある日突然電気や水道、全ての電子機器が止まる現象が世界を襲い、一気に日常生活が破綻する。まだ電力が供給されていると噂されている西日本を目指して、家族4人でサバイバル生活を送るコメディドラマ。
今の日常生活はほぼ全て電気の恩恵で過ごせているようなもの。その電気がいきなり無くなったら？携帯も使えない。水道もろくに出ない。インフラも全てストップ。どう過ごしたら良いのか。
このご時世でも決して有り得なくはない本作での大規模トラブル。車も電車も飛行機も使えない中、移動手段は歩きか自転車。買い占めや盗みが蔓延る事態になり、東京を諦めてとにかく西へ移動する鈴木一家。
その道中で様々な人と会い、無謀な川の横断、野犬に襲われたり、怪我したり、家族がバラバラになったりと波乱だらけの旅。その旅を通じて今までの生活の有り難みを感じ、今まで互いに無関心だった家族の絆が結束していく様子は良かったです。
セットは組まず、日本中の各地でロケを敢行してその地その地での空気感が味わえるもの。避難民だらけの東名高速道路は圧巻だし、関西人の自分としては通天閣や須磨水族館が出てきたのは嬉しいところでした。
都合の良いところも多いですが、そこはもう仕方ないと割りきっています。終わり方も気持ちいいものですし、娯楽映画としての仕上がりは十分な作品でしょう。
