とにかく何ともいえないふわーっとした感動がある作品。
ご都合主義だとかそういう感想もあるようだが、そんなことは決してない。
なぜなら、主人公の家族は必ずしも革新的に暮らし向きがよくなったわけではないからだ。
あくまでも、家族一人一人がそれぞれの生きる覚悟をもつのであり、状況は変わらずとも運命に真摯に向き合って生きることを決めるのである。
その感情の変化をこの作品は丁寧に描いていて、言葉では表せない感動がある。
また、人が生きるとは何かというテーマも現代人が忘れているような東洋的な発想でいい。
また、水遊びのシーンや祭りのシーンなどもきれいでいい味につながっている。
個人的には、長男の少しマイペースで飄々とした雰囲気が面白くツボだった。