父と二人暮らしの孤独な少年と競走馬ピート（Lean on Peteの略称 ※原題です）の物語。
仕事と女を転々と変える父と二人暮らしの15歳の少年チャーリー（チャーリー・プラマー）。
昨夜も会社の同僚（人妻）を連れ込んだ"肉食系"の父との関係は悪くないが、父の稼ぎでは食料を買う金もままならず、学校にも行けず、友人もいない。
赤ん坊の頃に出て行った母の記憶はなく、かつて活躍していたフットボールと、面倒をみてくれていたマージー叔母さんとの想い出だけが心の支え。
孤独の重さを振り払うように朝ランニングしているが、近くの競馬場が気になり中に入ると、デルという男（スティーヴ・ブシェミ）から声をかけられタイヤ交換を手伝い10ドルをゲットする。
仕事がしたいと伝えると、厩舎に案内され、競走馬「Lean on Pete（略称ピート）」の世話を担当することになる。
ある夜、自宅に父の浮気相手（人妻）の巨漢の夫が乱入し、ボコられた父は危険な状態で入院。
その入院費用や生活費を稼ぐべく、デルの助手仕事に精を出し、ピートはチャーリーの心の友のような存在になる。
騎手のボニー（クロエ・セヴィニー）から「馬を愛しちゃダメ。競走馬は勝たなきゃクビ（処分）よ」と忠告されていたが、あるレースで最下位になったピートが処分されると知り、ピートを救うべくトラックで逃避。最後はガス欠となるが、ワイオミング州ララミーにいるというマージー叔母さんに会うため、荒野を歩いて行く。。
ヴェネチア国際映画祭:マルチェロ・マストロヤンニ賞（新人俳優賞）受賞のチャーリー・プラマー君の（あの環境にして）繊細さと芯のあるキャラ設定が良かった。
ピートも語りかけるチャーリーの話をちゃんと聞いてましたね。
ラストは、想像していたよりハッピーエンドでほっとしました。
