荒野にての作品情報・感想・評価・動画配信

「荒野にて」に投稿された感想・評価

15歳の天涯孤独な少年は、次々とつきつけられる過酷な出来事に対抗するすべをもたぬまま、無情の荒野へと投げ出される。
この作品がすばらしいのは、不自然に感情を揺さぶるための過剰な演出を用いることなく、淡々と描いていること。
デルがブシェミだと観終わってから気づいた。
馬を通じての成長物語かなと思ったら違った。

親と環境に恵まれない男の子のどうしようもない気持ちと、居場所のない孤独が彼の行動を左右する。両親に愛情を注がれない子供は往々にして犯罪を犯しやすいというのは統計で出ているし、うまくいかないことが多いんだろう。

同じ境遇であるピートに共感して親しみを感じて旅をするロードムービー、良い終わり方だったと思うし、多分あれで良いんだと思う。
つばき

つばきの感想・評価

3.9
邦題は原題とかけ離れた作品が多いけど、これは納得。

 荒野は、父、馬のピート、主人公のチャーリーの人生そのもの。荒野に生きながら、父やピート、大切なものを救うことができないチャーリーの優しさと切なさ、無念さがにじむ。

最初から最後まで胸が苦しくなる映画だったが、チャーリー少年の表情が最後は美しく、そこに彼の未来を想像した。
ausnichts

ausnichtsの感想・評価

4.0
これは劇場で見ればよかったです。

宣伝チラシの印象から少年と馬の交流を描いたほのぼの系のヒューマンドラマだと思い込んでしまったことと前作の「さざなみ(2015)」が映画としてさほどよく思えなかったことからスルーしてしまいました。

ほのぼの感は一切なく少年チャーリーの激烈な人生そのものでした。15歳のチャーリーが居場所を求めて2000km放浪する旅を描いています。

冒頭の早朝のシーン、効果音の使い方が無茶苦茶うまいです。車は見えないのに激しい走行音を入れて不穏さを演出しています。工場の騒音も効果的です。
ラストもいいです。目的の叔母さんとの再会シーンでも盛り上げの音楽など使わず静かに見つめる描き方には好感が持てます。

「ネタバレレビュー・あらすじ:居場所を求めて2000km、少年と馬の放浪の旅」
https://www.movieimpressions.com/entry/lean-on-pete
pokotan

pokotanの感想・評価

3.6
父親が亡くなり、拠り所が競走馬のピートしかいなくなり、ピートを連れて逃げることを決断するも、そして孤独となる。

未熟な判断力。
善意と悪意さえ判別つかない年頃。
どんどん堕ちていく様は切ない。

チャーリーにとって、親切な大人は沢山いる。
出会って、そこに甘えることも一つ選択。
徐々に孤独感増していく姿を見ると、ぎゅっと抱きしめたくなる。
大丈夫。大丈夫だから。って。
最後、叔母に出会えて愛を少しでも感じれて、救われた気がした。
彼が幸せだと思う日はまだ遠いのだろうけど。

チャーリー・プラマーが良かった。
佇まいが素晴らしい。

そして、荒野の自然風景が、素敵で良かった。
特に、夜のシーンの焚き火などの灯りがとても沁みた。

このレビューはネタバレを含みます

チャーリーが最後に振り返るとき、やっとそこに道があるって気づいたよね。FamilyやHomeがなくなって自分を見失ったけど、ここまできた道こそが自分なんだってやっと分かったんだと思う。これに気がつけたのは、お母さんに会って新しい家ができたから。始まりがどこかわからないと、道がなくなって、自分がわからなくなるんだね。
ha7ta6

ha7ta6の感想・評価

2.5
15?16才?でこの行動力は凄い。
未成年で身近に頼りになる人がいないのでしょうがないにしても少し軽率か…。
それにしてもピートが可哀想。最大の痛みと苦しみのなかで死んでいったのでは?メキシコに行って安楽死した方が良かったわ。
タイトルとパッケージで馬を通して人との交流を描く人間ドラマか西部劇のようなものだと想像していたら、全く違うものだった。朝目が覚めて、独りでランニングをする少年を写すところから始まる。田舎なので寂れた国道しかなく工場は始まっていて機械の音が聞こえている。道路の路肩の舗装していない砂利にはゴミが散らかっている。寒々しい空が見えて人通りはなく誰もいない場所を無表情で走る少年。この始まりから、なんだろうと思って観てしまう。画面も不安定で間が抜けた所に放り出された感じになり、どこにも寄りどころがなく観ている間はずっと不安になる。
あまり書くとネタばれになるので書かないけど、全く感傷的にならず、今いるこの場所しかないという感じで最後までこの調子が持続しながら進んでいく。思い出すだけで泣ける。
u

uの感想・評価

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2019/10/6
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