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汚れたダイヤモンドのkyokoのレビュー・感想・評価

汚れたダイヤモンド(2016年製作の映画)
3.5
目は口ほどに物を言う映画。

まがまがしい始まり方に否が応にも期待が高まる。だが、いかんせん父親の復讐を誓う本人に悪人さが足りないために、そのあとはあまり緊迫しない。カッティングとか、ダイヤ業界の知らない世界はなかなか興味深いけれど、お仕事ムービー風味のせいでノワール感が減ってしまった。
退屈、とまではいかないものの、物足りなさは否めない。
予告の時点で「なんか古いな」と思ったが、全体的に時代遅れの感じがするのはあえての演出だろうか。

ニールス・シュナイダーは当たり前にかっこいい。ダイヤモンドの内包物になぞらえて、彼自身が抱える内なる本当の自分というものをもう少しスタイリッシュに見せてほしかった。

冒頭、父親の青年期を演じているのはvassili-schneider。「さよなら、ぼくのモンスター」で主人公が恋する相手を演じていたアリオシャ・シュナイダーと同じ、彼もまたニールス・シュナイダーの弟だった。いやあ、恐るべし美形兄弟。
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