ユダヤ人を強制収容所に送り込んでいた、ナチスSSのアドルフ・アイヒマンを1950年代後半に、裁判にかけるために追いかけるドイツ検事長の孤独な戦いの話。第二次大戦が終わっても元ナチスの人間が即座に裁かれた訳ではなく、バウアー検事長は常に脅迫と邪魔に合います。
1020万人のイスラエル人を全滅させられなかった事が自分の罪である、と、とんでもない証言を亡命先のアルゼンチンでしていたアイヒマン。
民族浄化、ホロコーストに人間を駆り立ててしまうものはいったいなんなのか、改めて考えさせられます。
またドイツ内の戦後処理でも、責任逃れのためにこのように妨害工作があったこと、さらにユダヤ人であるバウアー検事長への冒涜が戦後10数年経っても続いていたとは本当に驚きです。