賽の河原

バンコクナイツの賽の河原のレビュー・感想・評価

バンコクナイツ(2016年製作の映画)
1.0
アタマ悪いんでよくわかんないですけど、今までの人生ワーストの退屈さでした。
オープニング「おっ、なんか面白そうやん!」
30分「うーん... 話は分かるが退屈だぞ...?まあこれから話が進むんやろ...」
1時間「まだ1時間か...」
2時間「すっげー退屈...だけど話は展開し始めたか...」
2時間半「さっきからまだ30分しか経ってねえ...」
エンドロール「まごうことなき人生ワーストの映画体験だったわ...。俺の3時間...。

とにかくですね、オープニングから2時間基本的な流れとしては「バンコクとかタイとかの風景の画→ノロノロとした会話やらのストーリー→バイクとかでの移動の画もしくは音楽か歌→風景」の繰り返しなんですよ。このブツ切りなんか意味あるんですかね。辛いんですけど。
とにかく話運びが鈍重。
そして話のテンポは置いておいて、異常に映画のつくりが拙い。まず一番ノイズなのは音声。バイクとかツクツクとか繁華街とかで会話するシーンがあるんだけど、周囲のザワザワ感に対して会話のトーンが異常に低い。アテレコ入れたみたいなってる。要は実在感が全然ない。んで、皆さんご指摘のようにタイでクズな生活をしている日本人たちの演技が全然活きてない、セリフが棒読み。
100歩譲って演出だの敢えてだの言われたとしても、タイにいる日本人たちに実在感がなくなるような演出ってマイナス面しかないと思うんですよね。あるいは予算がないから機材的に足りねーとかなら会話劇を静かなところでやりゃいいんじゃないんですかね?
んで登場人物1人1人を観て、映画を読み解こうと普通は観客はやると思うんですけど、序盤の2時間に関してはとにかくカメラが遠い。クローズアップにカメラマンの親は殺されたんだろうかと思うくらいには遠い。遠景のショットばかり。普通の映画文法における適切な距離感では全然ない。酷いシーンだと誰が話してるのかとかすらも分からない。結果として1人1人が見えないので群像劇としての魅力はゼロ。
ラスト1時間でようやくカメラが適正な距離感になってくるんだけど、もうその頃には鈍重なテンポと拙い音声と画作りに「もう勝手にやってくれ」っていう感じになってるので乗れないよね。
「日本人で良かったですね」っていうシーンだけはこの映画で唯一と言っていいほど普通に面白いシーンだったんですが、やっぱり?マークも多い映画。この映画に性描写かアレだけってどう考えてもおかしくないですか?そういうのが高尚なんですかね。僕にはさっぱりです。
別にこの映画が「内容がない」とか「話がつまらん」とか言うわけではなくて。いやこの経済格差とかさ、日本人がクズなのにも理由があってさとか、東南アジアの歴史風味とかさ。ちゃんと掘り起こせば話とかテーマはより明確に深く浮かんでくるんだろうけど、それを拒む突き放した「演出」「描写」(俺に言わせれば単に拙いとしか言いようがないが)は到底容認出来ないし、ノイズでしかなかったですね私には。そういう突き放した「演出」とか空族の映像製作とか公開のスタイルがスノビッシュで本当に嫌悪感を抱きました。本当に何が面白いんだよこの映画。なんでちょっと評判良さげな感じなんだよ。俺が足りない部分は無論あるだろうけもつまらないものはつまらないよ....。どう考えてももっと面白くて親切な短い映画とれるでしょ。おかしいよ。
どんなクソな映画だって「おいおいそのご都合主義展開はねーだろ〜w」とかって逆に楽しめる要素あるじゃないですか。それもないんだよ。退屈
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