とらキチ

ガラスの城の約束のとらキチのレビュー・感想・評価

ガラスの城の約束(2017年製作の映画)
4.0
劇場公開時鑑賞しましたがCSにて再鑑賞再レビュー。
これもまた、観る人によって評価が180°変わるだろう作品。
個人的には初見時は、「よくぞあの環境から脱出して自立出来たものだ」という感心だったり、あの両親の人としての破天荒さ、ぶっ飛び具合を客観視して面白がった、という見方での評価が高かった。今回改めて見た印象としては、前回よりも口先だけは無駄に達者なレックスの毒親としてのキツさの方をより感じてしまったし、“親子”というものの呪縛、それでも実はレックスとジャネットは似たもの同士で合わせ鏡の様な関係であり、それもやはり“血”というものの因果なのか…みたいなことをいろいろと考えさせられた。そしてジャネットはレックスを受け入れていく。
でもなんだかんだでやっぱりグッときてしまうのは、ラスト家族で集まって亡くなったレックスを偲ぶシーン。「物凄いネグレクトを受けてきたのに、あんな思い出話のシーンでチャラになんかなるかよ!」という意見は重々承知だけど、やはり人間にはどんなに辛い事でも、ある程度の事までであれば思い出話として昇華出来るし、原作でもご本人がそう書いているのだから、そこは見ている側の、他人の感情が入り込むものでもないのかなぁと思う。
それでもやっぱり、今作でも頭髪部分をメインに七変化を見せてくれるウディ・ハレルソンの減らず口にはイライラさせられた!
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