「ガラスの城」というのはウディ・ハレルソン演じる父親が、夢想するばかりで決して実現には至らない、つまり現実からの逃避を象徴するものとして劇中何度か触れられるのだが、物語上であまり効果があるように思われない。むしろ最後の最後まで引っ張る「星をプレゼント」の件のほうが印象的だと思う。
なんか急に母親の相続した土地の話が出てきて面食らう(あのくだりは結局何だったのか……)。ウディ・ハレルソンがブリー・ラーソンの連れてきた恋人について「ユーモアが足りない」と評するシーンがあるが、この映画自体も似たようなもんでしょう。
あと、『パパが遺した物語』という映画と同じで、過去と現在を交互に描くのがあまりうまくない。火傷痕の件や、アーマという母親との関係も中途半端でよくない。