ノラネコの呑んで観るシネマ

BLAME!(ブラム)のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

BLAME!(ブラム)(2017年製作の映画)
3.9
都市が意思を持って自己増殖し、人間は害獣として駆除される異世界で、都市のコントロールを取り戻そうとする戦い。
「風の谷のナウシカ」と「AKIRA」を合体させた様な、複雑怪奇な世界観を上手くさばいていて、3DCGのアクションもなかなか迫力がある。
駆除系の気色悪いデザインと動きは最高。
物語もコンパクトに纏まっていて飽きさせないが、主人公ズルが物語の主導権を持てない受け身のポジションで、キャラクターがちょい弱い。
原作はアフタヌーン連載時にパラパラ見てた程度なんだけど、主人公はキリーだったよね?
特にシボさんが現れると、話の中心は完全にキリーとシボさんになってしまうので、それまでズル視点で見ているぶん、話が遠くなった様に感じる。
世界観で十分楽しめる良くできた娯楽映画だが、出来れば彼女にもうちょっと能動的な役割を与えたかったな。