あきしげ

ソード・アーチャー 瞬殺の射法のあきしげのレビュー・感想・評価

1.5
ザ・スタリッシュ・カンフー。

良かった点。

・スタイリッシュなカンフーと音の演出
・スタイリッシュな女性たちが一人を除いて美しい

悪かった点。

・スタイリッシュにストーリーが意味不明
・スタイリッシュに登場人物の関係性が不明
・スタイリッシュに監督の自己満足
・スタイリッシュにワケが分からない

まず、ワケが分かりません。。
主人公は武術家の抗争を仲裁して収める役目を持つ。
それは分かるが、弓矢である必要性がない。
だって、劇中で弓矢を使っている場面が少ない。

そもそも、カンフーと弓矢は相性が悪い。
見映えのある徒手空拳の対決は面白い。
そこにテンポの違う弓矢の登場で一気に崩れる。
クライマックスで弓矢が満を持して登場する。
でも、活躍というよりは単なる演出の道具。
ワケが分かりません。

第一に主人公は何がしたいのか分からない。
仲裁する役目なのに何もしていない。
出会った女とベッドインする。
朝起きたらベッドの下にいて「癖だ」という。
それで突然、女の為に仲裁人を辞める。
ワケが分かりません。

主人公のライバルとなる白ヒゲの達人。
あなたも目的がよく分からない。
10年も連れ添っている美人の妻。
しかし、実際は使用人でした。
その関係性の真意が語られない。
ワケが分かりません。

本作の良いところはカンフー。
そう言いたいけど、思ったほどじゃない。
みんな一生懸命練習しました。
まるでミュージカルのような立ち回り。
ジャッキー・チェンやジェット・リーの凄さが分かる。
喜劇カンフーに特化したジャッキー・チェン。
正統派の本格的なカンフーのジェット・リー。
この二人の偉大さがよく分かります。

ハッキリ言って、監督のシュ・ハオフォンはダメ。
武術監督としてはいいかもしれないが、映画監督としては三流。
脚本家としても自己満足の域を出ていないレベル。
新しいカンフーを作り出そうとしているかもしれないがダメ。
観ている側が入り込めないストーリー、魅力のない登場人物ではせっかくのカンフーも台無し。

主人公に関わる女たちは美しい。
彼の姉はかなり微妙だが。

シュ・ハオフォン監督は武術監督だけでいい。
あきしげ

あきしげ