土屋ノリオ

ちょっと今から仕事やめてくるの土屋ノリオのレビュー・感想・評価

3.5
原作はメディアワークス文庫賞受賞を受賞した小説で、『八日目の蝉』『ソロモンの偽証』の成島出がメガホンを撮った本作は、ブラック企業に働く主人公の物語なのだが、○通をパクったかなような「社訓」には驚きと多少の笑いも感じてしまった。

一、 不平不満を言わない社員になれ
二、 自己管理を怠らない社員になれ
三、 遅刻は十分で千円の罰金
四、 有給なんていらない。体がなまるから
五、 言われなくてもできる社員になれ
六、 やるき旺盛な社員になれ
七、 常に難しい仕事を狙う社員になれ
八、 やる気があるなら「はい」の二つ返事で仕事しろ
九、 上司の指示は神の指示
十、 心なんか捨てろ。折れる心が無ければ耐えられる

本作のMVPは間違いなく、設定では自衛隊出身の

鬼部長「吉田鋼太郎」

強烈なインパクトで、主役の福士蒼汰・工藤阿須加の二人はもちろん、本作でも素晴らしい演技を見せていた「黒木華」もかすんでしまう程の怪演。予告編から予想と違う展開になって行ったのだが、

青い空と海=希望

このくだりは『シャーシャンクの空に』をイメージさせるのだが、ちょっと長く感じた印象はもったいない。
ただ、忙しくて時間に追われ、本作を本当に観なければいけない人が劇場に足を運べないのはどうしたものだろう・・・

社内研修で本作を観れようにできないものか・・・
それが出来る企業は

「きっと良い会社」

なんでしょうね。

会社員の自分としては考えさせられる映画でした。
土屋ノリオ

土屋ノリオ