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斉木楠雄のѰ難のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

斉木楠雄のѰ難(2017年製作の映画)
1.3
【許せない映画化】
ブンブンは飽き性故、アニメやドラマシリーズは苦手だ。大体1,2話でフェードアウトしてしまう。そんなブンブンが唯一、シーズン2まで完走したアニメが『斉木楠雄のψ難』だった。原作漫画は読んだことないのだが、あの傑作出落ち漫画『ぼくのわたしの勇者学』の麻生周一作品だけにのめり込んだ。

全員ボケという極限状態で冷静沈着にギャグを処理していく斉木楠雄、彼のメタ的視線が鋭く、また彼の万能故に苦しむ様子とブンブンの映画を観過ぎて、大体の作品に隠されたオマージュを無意識に見破ってしまい、映画を純粋に楽しめなくなってしまう苦悩が一致しどこか親近感を得てしまう。なのでアニメにはドップリハマった。そんな自分、宿敵・福田雄一を前に怒りに燃えた。なんてことしやがる!

確かに、大体1話完結の話を文化祭に集約させ、色んな話のネタをラーメン二郎のようにねじ込むのは有効だ。傑作映画化『男子高校生の日常』と同じ手法だ。

ただ、ブンブンは学芸会を見たい訳ではない。映画を見たいのだ。役者たちが、『斉木楠雄のψ難』のコスプレをしてワーワーガヤガヤする。こんなのは高校生にでもやらせておけ!ギャグとギャグのアンサンブルを見せてこそ、大人の作る学芸会=映画なのだ!ギャグを内輪で消化させ、「笑えよ」と強要するのはある種のハラスメントだ。佐藤二朗の寒いギャグにアラフィラキシーショックを受け、あんなに可愛い橋本環奈をブサイクに仕立て上げ、照橋心美という美少女キャラまで崩壊させる。

やはり福田雄一監督は映画ファンにとって堤幸彦や山崎貴以上の敵、テロリストといえよう。
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