このレビューはネタバレを含みます
「EXILE TRIBE」がドラマや映画、ライブ、音楽など様々なメディアを連動して展開するエンタテンメントプロジェクト「HiGH&LOW」の長編劇場版シリーズ第2作目である本作。印象としては、前作とは雰囲気が異なり、見た目の派手さよりもドラマ性に重きを置いたものとなっていて、アクションシーンと言えば、銃撃戦や終盤のカーチェイスくらいしか印象に残らないほど。TAKAHIROが演じる雨宮雅貴と登坂広臣が演じる雨宮広斗の2人に焦点を当てた兄弟の物語が紡がれていて、前作のMVのような作品を求めてしまうと肩透かしを食らうかもしれないが、スピンオフ作品と位置づけられているものなので、これは仕方のないことかもしれませんし、それでも本作は雨宮兄弟を掘り下げたものとなっているので、シリーズ作品ファンには価値のある作品なのではないでしょうか。ただ、正直なところ、魅力的と思えるようなところはなくて、心惹かれるどころか興味を引くものもなければ、面白さも感じられない。前文で触れた通り、ドラマ性に重きを置いたものとなってはいるのだが、前作同様に物語がありきたりで薄っぺらなので、いくら悲劇を見せられたところで主要人物らに感情移入はおろか、彼らの視点から物語を見ることすらできていない状態なので、当然心に伝わるものはなく、言ってしまえば、映画にする必要性はなかったですね。回想シーンで無理に時間を稼いでいる印象もあって、これならばTVドラマで十分だったのでは。オススメは難しいかと。
