転生Moljiana

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険の転生Moljianaのレビュー・感想・評価

3.7
 映画ドラえもんシリーズ第37作目。あまりの猛暑に耐えかね南極に逃げ込んだのび太達御一行が10万年前に埋まったとされるリングを発見、持ち主を探していく内に彼等は南極大陸の地下に隠された""ある秘密""を知る事になる……。

https://matome.naver.jp/odai/2148825869959102701
 多分ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、公開前に発表された7枚のポスターがとても素晴らしい(上記のリンクから閲覧出来ます)と大評判だった為、映画ドラえもんはワンニャン大冒険以降スルーしていた私も満席の中視聴して参りました。

 まあ内容に関しては何時もの大長編ドラえもん、「のび太達が人類滅亡的な大事件に巻き込まれるも、みんなの力や新キャラクターとの絆で万事解決!」的な話だと思っていましたが、冒頭観ててビックリしたのはそのテンポ。のび太達が南極へ行く下りも速いし、本筋の話に到達する迄はガンガン話が進むのでちょっとビックリしました。しかも前半はドラえもんの説明的台詞が多いので、観てて「これ子供ついてってるのかなぁ……」と思うことしきりでした。だって劇中で「スノーボールアース」やら「旧石器時代」やらの説明をしてましたけど、それって高校の地学基礎でやる内容でしょ!!まあ説明ナシだったらそれはそれでアレですけど。

 後は他の方々も述べていた通り、ジブリやエヴァチックな要素が要所要所に垣間見えましたね。まあ監督の高橋敦史さん自身が『千と千尋の神隠し』に関わってるのも一因なのでしょうが、肝心の悪役がどう見ても『風の谷のナウシカ』の巨神兵と『もののけ姫』のシシ神を足して2で割った物にしか見えなかったです……。でも大長編ドラえもんでは珍しく人間の悪役が登場しないという点では正直嫌いにはなれませんし、寧ろジブリ要素を足した事で純粋に子供が楽しめる作品として昇華されたと感じました。

 でも、個人的には気になる所も多々有ったかな……。先ず中盤、悪役がドラえもんに化け、のび太達目線からしたら「どっちが本物のドラえもんだ!?」的展開になるという、まあベタと云えばベタな話なんですが、此処ののび太の言い分がどうも納得いかない。もう少し「のび太だからこそどっちが本物なのか分かったんだ!」と観客に伝える様なやり方にして欲しかった限りです。二つ目は序盤はテンポが速いのに中盤がどうも退屈、しかも肝心のリング云々も「あれ、そもそもコレ(リング)って何で大事なんだっけ?」「あれ、そもそもこの娘は何しに地球へ来たんだっけ?」と話が負えなくなる始末。それじゃあ本末転倒でしょうがぁ!!
 そして三つ目、これが私としては一番ビックリした事。しずかちゃんの入浴シーンがカットされてるんですよ!!!!これ本当にビックリしましたよ!!次の瞬間には湯上がりした後になってるんですから!!でも大長編は昔から入浴シーンは無いのかな?あいにく大長編コミックスは全巻読破していても大長編アニメには疎いので、ちょっと分かりません……。

 久しぶりの更新という事で大分長文乱文になって参りましたが、少なくとも1年待ってTVで観るよりも劇場で観る事に意義があるとは思います。兎に角観てて楽しかった!!その一言です!!

雑記:すっかりコメントし忘れていましたが、ユーザーネームの元ネタは「マギ」のモルジアナで合ってます。サンデー誌の中では和葉ちゃんと並ぶ位好きなキャラクターなのです。
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