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新感染 ファイナル・エクスプレスのtakatoのレビュー・感想・評価

4.3
斬新さも新味もないし、ゾンビの新しい解釈もないし、展開も見たことあるような感じだし、どんなオチなのかも割と読めるし、膀胱もピンチだし…。即ち凡作だろうか?。否、断じて否!。サバイバルホラーというジャンル内では、これ以上はちょっと難しいかもってくらいの傑作だぁ!。

 基本的な要素は、お馴染みの走る系のゾンビ映画である。しかし、その密度、速度、テンポ、熱量、テンションをガンガンに上げることでワクワクが止まらない作品へと昇華されていて、もう焼肉増し増しである。

 ゾンビ描写では、「アイアムアヒーロー」のほうが見せ方の上手さが光る!みたいな演出は多かった。しかし、こちらの膨大な数が人津波と化して襲ってくる迫力を、嘘くさくなく実現した技量は凄い。「ワールドウォーz」みたいにCG丸出しじゃなく、実際に物凄い人数が、とんでもない勢いで押し寄せてくるって感じを上手く出せるとこんなに恐ろしいとは。

 ストーリーの盛り上がりポイントは、ゾンビ映画でよくあるパターンといえなくもない。しかし、しっかりした演出、良い味出してる役者が演じてくれると思わず落涙させられてしまう。ただ、ある一点だけ監督の悪意というか、ブラックジョーク的な展開があったのが嬉しかった。ちょっと唐突な感があったけどね。ラストは、駄目な父親が冒険を通して子供のために成長するという展開である。そんなベタな!、と思われるかもしれないが、まさにラストという所の父親の見せる表情には思わず…。ただ、ラストは、「アジョシ」でもあった、感動を盛り上げようとちょっとくどくし過ぎかな?という感もあった。

 この作品全体についてのメッセージは、「七人の侍」の勘兵衛の演説に尽きる。「人を守ってこそ己も守れる。己のことばかり考えるやつは、己をも滅ぼす奴だ!」。 ネタバレありで、ちょっと思った事とかはコメント欄のほうに書き込みますのでよろしくお願いします。