ShimaD

新感染 ファイナル・エクスプレスのShimaDのレビュー・感想・評価

4.5
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』ぶりに「ScreenX」にて鑑賞🎥

前回は海洋の広大さが感じられる演出でしたが、今回は狭い電車内での閉塞感や、迫りくるゾンビの圧迫感が表現されていました。
パノラマっぽく使用して『300』のように魅せるシーンも大興奮。さらには「周囲から向けられる敵意」の表現にも利用されていて斬新さを感じました✨

ゾンビ映画としては 118分と長めですが、ドラマ性が高くて飽きのこない作品に仕上がっていました。
すれ違いがちな父子が主役という設定がそれだけで「絆を取り戻す」という落涙必至な展開を期待させますし、サブキャラも個性が立っていてムダな登場人物がまったくいないというすばらしさですよ👏


通常のゾンビものと違って、発生のプロセスが省かれているのは好印象です。
結局のところゾンビが襲ってきて感染が拡大するのはお決まりですし、根源を断つことが目的ではないのでまったく問題ないです🍀
そのあたりは本作の前日譚『ソウル・ステーション/パンデミック』で語られるのだと思いますしね。

ゾンビの動きでは「跳ねる」というアクションが目新しいですね。
ゾンビがパルクールをする『ラン・オブ・ザ・デッド』ほど激しくはないですが、人を襲う瞬間には少しでも早く噛みつきたい!→跳ぶという本能的かつ合理的な行動!💨


電車内という閉鎖空間をうまく利用したストーリー展開が秀逸で、車両間を移動して後部車両を目指す流れはポン・ジュノ監督の『スノーピアサー』のようで燃えます!🚅
乗客が多すぎると自由度が制限されるので、序盤に途中下車(脱落)をさせて一気に減らしてしまう思い切りの良さもグッド。

そして車両ごとに立ちはだかる難関にハラハラ💦
それらを乗り越えてもゾンビ映画あるある「人間同士のいざこざ」が避けられない人間の愚かさたるや…。

ゾンビ映画の定番を押さえつつ各登場人物のドラマを成立させる見事な手腕ですね💪
日本でも『アイアムアヒーロー』というゾンビ映画の傑作が生まれましたが、その裏で更なる傑作が生まれていようとは…!
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