群像劇的に多様な人々を配置しているのはこの手のパニック映画にはありがちだけれども、にしてもその設定と展開とのリンクが秀逸。
前半、けっこうポイントになりそうなセリフが散りばめられていて、
特にとってつけたようなトイレ待ちのときの悪役と主人公の娘との会話がいい。
というかこの主人公の娘がいいよね。
「三度目の殺人」の福山雅治の娘役だった子が「ゴーイングマイホーム」で阿部寛の娘役やってたころを思い出した。
クソな父親でも、単純に嫌えるもんじゃない。その複雑な感情がこちらを揺さぶってくるし、それに呼応するようにコン・ユがそして父になってく感じが見事。
しかし中盤以降の「人間死ねよ」な展開が本当に悲惨だし、あのババア使いには放心する。
何を思えばいいのか？
あそこだけでも観る価値のある作品。
エンターテイメントとして最高だし、いろんな角度から舐め回したい傑作でした。
