家庭環境に難のある子供なのでリアル感を出すためにそういう雰囲気の子を使ったのでしょうけど表情が暗すぎて参るな…。ゾンビ映画としてもパンデミックパニック映画としても相当にクオリティが高い。ジワジワと広がる感染でなく、一気に広がる感じはスピード感があって良いし怖い。「心配しないで下さい」の空虚な発表は現状とは対称的で不安を煽る良い演出。主人公のクソっぷりがこの状況下では活きるというのも皮肉で上手いなと思います。
ゾンビだけじゃなく人間同士の争いと人間の醜さもちゃんと入っています。まあ一番最悪なのはあのおっちゃんですけど…。序盤のインパクトが強すぎて中盤はちょっと落ち着いた感じに見えてしまいます。ドライな韓国映画ですし話の流れからも、そういう終わり方しかないだろうなと思っていたけど少し残念。結局何が原因だったのかは詳しく説明されない。前日譚を描いたアニメ映画があるらしいから、興味がある奴はそっち観ろよというスタンスなんだろうけど説明不足は否めない。
逃げたくても逃げられない、閉鎖的な空間を上手く使って普通のゾンビ映画には無い感じを出していました。ゾンビ映画であってヒューマンドラマでもある。始めから最後までハラハラドキドキする映画でかなり楽しめました。余談ですが主役が井ノ原快彦さんに女子高生役が峯岸みなみさんにちょっぴり似てた。
