みや

新感染 ファイナル・エクスプレスのみやのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ソウルから釜山に向かう高速鉄道内でゾンビが大量発生し、無事だとされる終着駅を目指して人々が奮闘するホラー映画。

事前に複数人から面白いと聞いていたので安心して観始めたが、噂に違わぬ、むしろ期待以上の面白さだった。
とにかくテンポ感が良い。
噛まれて即ゾンビになるので矢継ぎ早に増えていくし、ゾンビの動きも俊敏すぎて最初は驚いたけれど、このおかげで展開が速く、全く飽きる間もなく最後まで辿り着いた。
列車内で狭い通路が一本しかないのも、駅で上から奥から次々に襲ってくるのも、どちらも違う迫力と緊迫感があって面白い。
最高にハラハラした。
ゾンビたちの表情や演技も好き。

ゾンビホラー、サバイバルホラーとして面白いだけでなく、何といっても人間ドラマの部分も素晴らしい。
主要要人物たちの個性は分かりやすく、それぞれの事情や心情表現も見事。
前半で他の人を犠牲にしてドアを閉めた主人公が後半で同じことをしたおじさんに喰ってかかる場面だったり、誰かを守るために何を犠牲にするかが人によって違ったり、気付けばいろいろな人に感情移入していた。

主人公のパパがスタイリッシュでかっこいいし、妊娠中の奥さんも愛らしい。
その旦那も見た目は残念なのに、心意気は誰よりもかっこよかった。
子供はずるいよ。
泣くに決まってるよ。
パパが噛まれてからのラスト10分は、何度も涙ぐんでしまった。
父親と別れる時の泣きの演技は本当に素晴らしい。

好きな声優がいたので、珍しく吹替えで鑑賞。
顔がアジア系だと、欧米作品より違和感が少なく、全く気にならない。
これからも声優次第で吹き替えと字幕を選んでいこう。
前日譚の「ソウル・ステーション」で前野さんのキャラが死んでしまったから、どうなることかと思っていたけれど、全然違う役で出てきたから驚いた。
高校生カップルも凄く良かった。
男三人で闘う時の声が、中村悠一×小山力也×前野智昭という圧倒的イケボが勢揃いして、耳も幸せ。
みや

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