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Man from Renoのペジオのレビュー・感想・評価

Man from Reno(2014年製作の映画)
4.2
日本人で良かったと思える映画

「スズキアキラ」という名前の「平々凡々さ」を実感できる日本人だからこそ、よりこの映画の主題が汲み取りやすいのでは?(姓名ランキングで「鈴木」は全国2位だそうな)
「コミ」に纏わる謎解きなど「砂の器」を思い出さずにはいられない(監督は松本清張好きらしい。)
「ワタサナイト…サスゾ?…アキチャン。」の不気味と滑稽さの配合の面白さは日本人でなければ理解できまい

「主人公の認知の水面下で何かが起きている」という不穏な空気も最高なのだが、ポツポツと断片的に顔を出す事件のファクターのシュールさも面白い(「スーツケースから出てきたアレ」とか「トイレのタンクに隠されてたアレ」とか。)
反復されるホテルの部屋の使い方も巧い

「謎だらけだが魅力的な男」ってフィクションでよく見るが、「魅力的」という部分で今まで観てきた作品で個人的に一番リアルに感じた(北村一輝が好演。)
藤谷文子の薄幸な色気も映画の推進力になっていた

電話での主人公の男友達の口調が町山智宏っぽくて笑った
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