cookie

ダゲール街の人々のcookieのレビュー・感想・評価

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)
4.0
短めの作品を探していて見つけた掘り出し物✨
下町風情が残る1975年のパリ14区ダゲール通り🇫🇷
そこに店を構える人たちにフォーカスした、NHK BS「世界ふれあい街歩き」風ドキュメンタリー📽

冒頭の作品紹介からして、手作り感が微笑ましい☺️
いかさまマジシャン風な彼も気になるしw🦹

無造作に飾られた下着やハンカチ。ずっと変わらないショーウインドー。
客(監督の娘)好みに香水を調合する白衣のおじいさん👴
近くにこんなお店があったら、私も通いたくなる!
おばあさんの表情も含めて、ここが一番気になるお店♡

「子羊のももをちょうだい。」「今日のはいまいちだよ。」そんな会話が心地いい。店頭で肉が裁かれていく🥩

買い物客とのやり取りや、インタビュー(声はアニエス・ヴァルダ監督)に答える皆の表情がとても自然💮
当時2歳の息子の子育て中だった監督が、自宅から繋いだ電源ケーブルが届く範囲に限定して撮影したというだけあって、慣れ親しんだ人たちと作り上げられているからこその味わいがある💫

香水の瓶🧴がリサイクルだったり、バケット🥖を素手で持ち帰ったりは、当時当たり前のエコ♻️

夫婦の馴れ初め、追いかけた夢、家族のこと、老い…
今が幸福に満ちているわけではない側面も見えるところにリアリティがあり、登場人物たちが私と年齢が近いせいもあってか、とても感慨深い✨

人々の日常と並行して挿まれるマジシャンの興行シーンは、非日常の世界🧛
あの腕🗡️🩸のトリック、どうなっているんだろう?🤔
憂いを忘れて笑みがこぼれる一時は、監督からのプレゼントのようにも見えた。

異国で個人経営のスーパーを覗くのが好き💕
だから、何かが起こるわけでもなく淡々と描かれる穏やかな風景、こういう時代だから余計に感じる日常の愛おしさを、このままずっと観ていたいと思った✨

本作で知ったアニエス・ヴァルダ監督、元々は写真家だというのも頷ける📷
2019年に亡くなるまでの68年間をここで住ごしたという。

余談ですが...
ダゲール通りから2本南の通りには、こんな壁画があった!
https://maps.app.goo.gl/yrbTHAZfV8BYvxoZ8
(実物はモザイク無し)

あ〜旅がしたいな...✈️

【notes】
●床屋💈の主人のポーズ
●原題の「Daguerréotypes(ダゲレオタイプ)」とは、1839年に発表された史上初の実用的な写真技術(銀板写真)のこと。ダゲール通りの名称は、その発明者ダゲールが住んでいたことが由来。
cookie

cookie