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スプリットのmaverickのレビュー・感想・評価

スプリット(2017年製作の映画)
3.9
『アンブレイカブル』と世界観を共有し、後の『ミスター・ガラス』へと繋がる話。本作で注目すべきは、何と言っても24の多重人格者を演じたジェームズ・マカヴォイの怪演っぷり。9歳の少年から潔癖性のサイコ男、さらには女性までとバリエーションは多彩。そもそも多重人格は、幼少期における虐待や性的暴行などが要因で起こるとされており、それぞれの人格が生まれた過程もその要因に基づいてである。演じるジェームズ・マカヴォイも、バリエーション違いの別人をただ演じ分けているわけではなく、それぞれのキャラがどんな思いを抱えているかなどをしっかりと感じられる深い作り込みで素晴らしかった。それぞれの人格に関係性があったりしてとにかく深い。単なる奇をてらった作品ではないと惚れ惚れした。まぁ、さすがに24人もの演じ分けはしていないのだが、他の人格については『ミスター・ガラス』で登場とのこと。いやー楽しみだ。この多重人格者である犯人に3人の女の子が誘拐される話なのだが、この3人の子らも要注目。新鋭の魅力ある子達で、ヒロイン役で1番重要なキャラであるケイシーをアニャ・テイラー=ジョイ。彼女はX-MENシリーズの『ニュー・ミュータンツ』に出演が決まっている。黒人女性のマルシアをジェシカ・スーラが。3人の中で仕切り屋タイプのクレアをヘイリー・ルー・リチャードソンが演じる。この子が自分は1番好きだったな。いや、役とかでなく個人的に(笑)。可愛かったなー。『スウィート17モンスター』や『オペレーション・フィナーレ』でも目を引く役で出演。彼女はブレイクする予感。ケイシー役のアニャ・テイラー=ジョイは間違いなくスター街道を歩むだろう。本作はケイシーが主人公。彼女の魅力が1番に出ているし、監督の掘り下げも上手かった。続きが気になる!『アンブレイカブル』も観直して『ミスター・ガラス』へと繋げようと思う。
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