KAZUMASA

関ヶ原のKAZUMASAのレビュー・感想・評価

関ヶ原(2017年製作の映画)
3.7
司馬遼太郎原作の『関ヶ原』待望の映画化。

関ヶ原の合戦よりそこに至るまでの過程を描いた謀略戦を楽しむ映画である。

石田三成役を岡田准一、徳川家康役を役所広司としたキャスティングや尾張弁、薩摩弁などの方便、そして東本願寺を始めとした重要文化財をロケ地として使用したことによる雰囲気は素晴らしく違和感なく戦国時代末期の日本を感じることが出来るだろう。

そして何より鑑賞中1番感心したのは滝藤 賢一が演じる秀吉である。

出番は少ないものの末期秀吉の暴君さ、威圧感を見事に表現しており数々の役者が演じた秀吉の中でも殊更素晴らしいのは演技であった。

ただやはり1500頁以上にわたる原作を僅か2時間半に収めたということもあり台詞は基本早口、直江状、小山評定、島津の退き口など様々なシーンをカットしてしまっているので原作読者、もしくは予備知識のある人以外は大筋のストーリーしか理解できない内容になってしまっているのは残念だ。(島津の退き口は見たかった…)

なのでこれから観る人は原作を読むかもしくは1595~1600年までの歴史をさらっと予習すると疑問を抱かずに最後まで観ることが出来るだろう。

本格歴史映画を観て関ヶ原の真実を是非その目でとくとご覧あれ!
KAZUMASA

KAZUMASA