ずどこんちょ

関ヶ原のずどこんちょのレビュー・感想・評価

関ヶ原(2017年製作の映画)
3.2
関ヶ原の合戦といえば、もはや誰でも結末を知っている天下分け目の大合戦。小学生だってどっちが勝つのか答えられるはず。
結局、関ヶ原をテーマにするなら大きく2つのポイントをいかに魅力的に仕上げるかだと思うんですよね。

1.合戦の規模感を迫力ある映像で提供すること。
2.小早川秀秋の裏切りをどのように描き、それによって敗北に至った悲壮感をどのように描くか。

1について。さすが映画なだけあって、合戦の規模感は迫力満点でした。エキストラを大量投入し、不愉快にならない程度の血飛沫や死体で合戦の悲惨さを描いていました。島左近の軍が槍に囲まれるシーンが実に切なかったです。
2について。そういう描き方もあるのだと、ちょっと新鮮でした。どんな時代も人心を掌握するのもリーダーに必要不可欠な能力の一つ。小早川秀秋も自らの指揮官としての統率力に忸怩たる思いを抱えていたのではないでしょうか。

相変わらず早口でゴニョゴニョ話す会話演出で聞き取りづらい部分もありますが、原田監督のこのスピード感に妙に惹きつけられます。