らっとちゃん

ソウル・ステーション パンデミックのらっとちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ゾンビものかと思ったらとっても人間ドラマ。
ホームレスのお兄ちゃんが兄貴分のおじちゃんを助けようと奔走しても、上手く助けを求められないし、誰にも相手にされないところ、薬を買うお金で栄養ドリンクを買っちゃうところ、
ホームレスのおじちゃんが、ヘソンの泣き言に対して「自分も家に帰りたい」と泣くところ、
ヘソンがいつまでたっても誰かに「助けて」としか言えないところ、
弱者の描き方が非常に現実的で、痛かった。素晴らしい。

反対に、ギウンはヘソンの父に影響受けて頼もしくなっていくし、だからこそあの結末の衝撃が大きい。良い人が救われるとか、成長した分報われるわけではない。現実。

あの救えない結末とさわやかな光差すエンディングがとても美しくて良い。完全に好みの終わり方。

「新感染」ってめちゃくちゃ世の中向けにチューニングされた作品だったんだなあ。