安井文

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だの安井文のレビュー・感想・評価

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最果タヒさんの同名詩集を原作に石井裕也監督が新たに作り出した物語。
詩集から物語を紡ぐという発想が面白そうだと惹かれた。
生まれた物語は、よくあるボーイミーツガールもの。よくある話。
何度も偶然に再会する美香と慎二。
でも、それを運命とトキメクほど彼らはキラキラした人生を歩んではいない。
少しずつ距離を縮める二人の生活には、常にたくさんの人間の呼吸と死の気配が漂う。
そして、彼らもまたその中の一人であることを何度も強く意識することになり、私は切なくなった。
渋谷・新宿のゲリラ撮影がもたらす効果なのか。
そして、何度も繰り返される陳腐すぎるほどのエピソードがラストに強烈に生きてくる。
その余韻は結構尾を引く。
きっと何度も観たくなる、そして、見れば見るほどなじんでくる作品になると思う。