わたP

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのわたPのレビュー・感想・評価

3.5
これいつも言ってるんだけど、僕は恋愛とか、は?って思ってるし、無根拠な好きを原動力にしてる奴らをバカにさえしてるんだけど、初期の石井裕也の恋愛観にはその辺り似たところがあるなあと思っていて、結構うれしかった。

舟を編む、ぼくたちの家族、バンクーバーの朝日と大作ぽいのが続いてたので、ここに来てインディペンデントな匂いのするこの映画をやってくれたのは楽しみにしていたのだけど、元が詩集ってことで詩をつらつらと読むモノローグやセリフは結構キツかった。ダサいってそういうの。そういうことしないから好きだったのに。
で、全体的にそういうダサさがイケてた90年代後半から0年代前半っぽい雰囲気のちょっと画質の落ちる撮影がされていて、雑踏の撮り方とか、ぎゅーんってズームアウトするのとか、具体的になにみたいっていうのはわからないけど、凄いそれっぽいなーって思った。ちょっと苦手なやつ。

けれど主人公の美香のキャラクターがすげえ冷めていて好きで、誰かを好きになったことがないとか、そういうこと言われるとイラつくの凄いわかる。
であの微妙な歌がキーになってるのもウケる。

ちょこちょこ笑いも入ってて、その辺は石井裕也の変わらないとこだなあと思ったけど、やっぱちょっとこの映画に関しては苦手だなあとも思った。
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