ちちどん

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのちちどんのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

こういう日常感溢れる映画を好きになったのはいつ頃からだろう…。
自分のことを見つめ直し、地に足が着き始めてからだろうか、それはつまらない人間になったということなのだろうか。
そんなつまらない人間など、死んでしまったところで、誰も気にしないだろう。74億人も世界にいる中で、自分がいなくなったとしても、テレビのニュースになるわけでもない。
いや、それはだめだ。一人一人の死に、大小なんてないし、生きていれば何かある。

こんな風な面倒なことを真剣に、素直に考えている主人公たち。
真剣であるが故に、他の人には気にならないようなことに傷ついていく。
孤独になるが故に、孤独同士で寄り添いあい、愛が生まれていく。

現実感溢れる恋愛ストーリーとして、すごく良かった。うん、いい映画見つけちゃったな…って感じ。
映画の中で、居酒屋一休が出てきた時にはやられたと思った。
僕がもしも映画を撮影するならば、所得の少なさや現実感を表現するために、一休を使いたいと思ってたから。
尊敬する忘れらんねえよの曲中で出てくる、『残された俺たちはつぼ八で飲みました』というフレーズが好きだったから。

人生どんなふうになるか分かんないよね、という例として出ていた頑張れーって言ってるアーティストのデビューにも感動。あんなに現実感溢れる、トラックでのPRに感動を覚えることはない。地に足が着きすぎているのだけれど、そこがまた良い。

最後に、、、
池松壮亮のADHDのような演技もすごかったです。
演技によって、現実感溢れる世界観に引き込まれました。
ちちどん

ちちどん