8さん

アイム・ノット・シリアルキラーの8さんのレビュー・感想・評価

3.7

雪の積もるアメリカの田舎町で起きた連続猟奇殺人事件の裏に隠された謎を描いたサイコホラー作品。

アメリカの田舎町に暮らす16歳の少年ジョン。葬儀屋を経営する家庭に育ち、その影響なのか死体や殺人に異常な関心を示す彼は、ソシオパス(社会病質者)と診断される。

そんなある日、彼の住む町で謎の連続殺人事件が発生し、自宅の葬儀屋に死体が運び込まれる。その死体は切り裂かれ、内臓の一部が持ち去られていたのだ。それを見たジョンは猟奇殺人鬼が近くに潜んでいる事を実感し、強い興味を示し始めるのだった…


『社会病質者vs連続殺人鬼』


ソシオパスのジョンがなんとも良い表情で、謎の猟奇殺人事件に迫って行っていきます。実家が遺体安置所なんて、まず日本じゃあり得ない住環境ですよ。女手一つで育てるには、割りの良い仕事でしょうが子供にとってみれば教育に良くない。おまけに遺体の防腐処理を手伝ってるとなると、死体や殺人に興味も湧いてこない訳がないお年頃。凍てつく雪に覆われた田舎町の雰囲気と、ネオン証明に照らされたクローリー役のクリストファー・ロイドの怪しくも謎に満ちた狂気がとてもマッチしていて、想像力を膨らませてしまいましたね。黒く粘ついた謎の液体。目的は何なのか?新鮮さがありながらもどこか懐かしさの感じる作風の仕上がりと、予想外の展開に驚きを隠せない作品でした。
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