片腕マシンボーイ

アイム・ノット・シリアルキラーの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

2.9
ストレッチャーに乗せられた死体から内臓ボタボタ落ちても動揺ひとつ見せない野次馬達の描写に、街ぐるみの犯行なんやろうなぁ!なんて思って観てましたが…
なんや、特に意味は無かったみたいや…いやいや!あんだけ内臓ボタボタなってんのに何でノーリアクションやねん!なんで、ノーリアクションやねん!

連続殺人犯見つけた連続殺人犯予備軍の少年が連続殺人犯につきまとうよ、って話

大好きな奥さんにキス顔をメールするジジイに可愛らしいなぁ、キュンキュンなんて観てたんですがな…、その正体は僕の期待とは大きくかけ離れてましてん…

そもそもなぁ、中学生の頃には猟奇殺人鬼に関する書籍を読み漁っていたマシンボーイ、いまだに好きな芸術家といえば、マルセル・デュシャンに、アンディ・ウォーホル、ロバート・ラウシェンバーグに加えて、エドワード・セオドア・ゲインの名前を挙げてしまうくらいですからね
素直にサイコスリラーが観たかったわけですよ

なんか?これは!期待とは正反対な展開にキュンとしてしまったやんけ!
すなわち、愛の物語でしたね、ジジイのババアに対する愛が迸るラブストーリーでしてん
何故ジジイは殺人を繰り返すのか?その動機が解明された時、その真実の愛に我々は溢れ出る涙を抑えることができないことでしょう…スンスン

でももう一度言うと、僕が見たかったんは鎌を手に逃げ惑う人々を追い回し、サクサクサクサク血飛沫の中で高笑いするジジイでしてん
エンドロールの後、僕は濡れた頰を拭うと、本棚からそっと「殺人王」を取り出しヨアヒム・クロルのページを読んで内から溢れ出す猟奇殺人鬼欲を抑えたのでした…