このレビューはネタバレを含みます
映像の質感がいい感じで、ストーリーもB級感があっていい。
主人公は情緒不安定で殺人や死に興味あるけど、異常ってほどではないかな。田舎町にいたから異常者扱いなのかもしれない。
老人の正体が後半になって明らかになってくると、なぜ同様の手口の事件は40年以上前のものしかないのかがなんとなくわかる。健康な人間の体を手に入れることだけが目的だから、殺人自体には興味がないのだろう。
ストーリーとは直接には関係のない、名前のある登場人物たち(近所の女の子、おばさん、姉、父親、校長、いじめっこなど)の存在が、主人公の性格や生活を知るのに役立った。それもあってか、サスペンススリラーやサイコホラーというよりも、十代の成長物語だと感じた。
ときどき、警察の捜査がずさんな気がした。床屋での事件現場には、主人公と老人の靴跡が残っていたと思うし、店主以外あまり触らないであろうブラインドや玄関の鍵にも老人の指紋が残っていたと思う。しかし、二人が捜査されることはなかった。
あと、ハロウィーンの仮装がアメリカの割にはみんな控え目だったと思うのだが、アメリカの田舎はあんなもんなのか?
それから、老人の妻を襲撃するシーンはちょっと謎だった。生きる希望である妻を失えば、老人は死ぬと考えた結果ということか?
図書館での勉強がなんの役に立ったのかも、よくわからなかったな。