みや

アイム・ノット・シリアルキラーのみやのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

死体や殺人に興味がある青年が街で発生する連続猟奇殺人の犯人を知り、食い止めようとするサスペンス。

猟奇殺人鬼や死体に興味があり、いろいろと調べているのは自分と全く同じで、周りから変人扱いされるのも同じ。
私の場合は問題扱いはされなかったし、自分も同じことをするかもと悩んだこともなかった気がするが、共感できる部分は沢山あった。

今回の殺人鬼は、近くに住んで親しくしているおじいちゃん。
奥さんとは大の仲良しで、普段は普通に過ごしている姿を見ているからこそ、自分もそうなるのではないかという恐怖に襲われる。
犯行そのもの、おじいちゃんそのものというよりも、未来の自分が怖い。
彼がおじいちゃんの犯行を止めようとしていたのは、未来の自分を止めようとしていたということなのだと思う。
その時点で、君はもう大丈夫だよ、と言ってあげたい。

血液と変なピンクの液を入れ替えるという、おじいちゃんの壮絶な最後は凄かった。
なかなかエグイ。
黒くなって溶けていく絵面も良かった。
その後の、突然のオカルトな感じは残念だったけど。
主人公の男の子だけだったら、心が見せた幻ということで纏められるが、お母さんも見ちゃってるから、この解釈は通用しない。
これが無ければ全て良い感じの作品だったのに、勿体なかった。
みや

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