プペ

インシディアス 最後の鍵のプペのレビュー・感想・評価

インシディアス 最後の鍵(2018年製作の映画)
4.5
齢、十と八。
「ホラー映画」と呼ばれるジャンル映画を、長らく愛してきた。
わたし自身が、映画を観始めるもっと昔、ホラームービーの一つの"隆盛期"とも言える時代に酷く歯軋りを覚えたものだ。
数多くのホラー映画が生み出され、興奮と恐怖、そして酷評が渦巻く黄金時代、それらをリアルタイムで鑑賞出来ていたフィルマークス民はきっと、ご自身がどれだけ恵まれていたか今一度考えるべきだろう。

“ホラー映画”の不朽の名作としてもはや誉れ高い「悪魔のいけにえ」を始め、「エクソシスト 」「シャイニング」はその代表格と言えるだろう。
そして其処に、新たに加わったのが本作「インシディアス 」シリーズである。

Jホラーのテイストを多分に孕んだ、クラシックなホラームービーは、"傑作"と呼ぶに相応しい娯楽映画として仕上がっている。


鑑賞中は概ね満足はしたのだが、観終わってみるとストーリーの描き込みの弱さは正直目立つ。
重要な「悪霊の正体」の描写が全く映し出されないため、腑に落ちないままクライマックスを迎えてしまう。
あれ程までに不気味で、絶妙な恐怖を等しく内包する「畏怖」の対象とされていた悪霊、もっと、もっと、深く掘り下げていれば、エモーショナルなホラー映画に仕上がっていたかもしれない。
まぁ、シリーズ4作目ともなると、全作を通して、流石にホラー感に見劣りはあるものの、やはり安定した最上級のホラー映画だった事には間違いないだろう。
プペ

プペ