はせ

十三人の刺客のはせのレビュー・感想・評価

十三人の刺客(1963年製作の映画)
4.0
弘化元年(1884年)。明石藩江戸家老の間宮図書が、筆頭老中邸の門前で自決した。そこには明石藩主の松平斉韶(菅貫太郎)の暴虐ぶりを訴えた訴状が残されていた。しかし、現将軍の家慶は翌年に弟である斉韶を老中に抜擢する意向を示しており、老中・土井利位(丹波哲郎)は、幕府としての処罰ができないことから暴君斉韶を密かに排除することを決意する。
土井利位は最も信頼のおける旗本・島田新左衛門(片岡千恵蔵)に明石藩主・松平斉韶の暗殺を命じる。新左衛門は生きて還ることなくこれが最後のご奉公と心に期して、相当の武者十三人を集めるのだった…

『必殺』シリーズ演出の工藤栄一監督による時代劇。三池崇史のリメイク版を先に鑑賞していたのでストーリーや登場人物は覚えやすかった。ストーリーといっても、島田新左衛門率いる十三人の刺客が落合宿で江戸から帰国中の斉韶一行を待ち構え、ラスト30分に渡って死闘を繰り広げるというエンタメ炸裂なプロットだ。島田新左衛門と鬼頭半兵衛のライバル関係や、泰平の時代において死に場所を求める侍たちの思いを序盤でしっかり描いているので、最終決戦でのカタルシスたるやもう爆発するかのようだった。傑作です!
はせ

はせ