ぴろぴろ

ドリームのぴろぴろのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
5.0
気分爽快。 自分自身のスキルでもって納得させる、信頼を獲得する。 次第に周りは認めざるを得ない。 闘争ではなく頭脳で功績を残した、能力の高いカッコいい3人の女性の実話です。 この女性の前に「黒人」と付くわけですが、人種差別の話を軽やかに ユーモラスに描き、爽やかな感動を呼ぶ映画だった。 見事なまでのプロフェッショナルな仕事ぶりに人種や性差なんて些細な事。 今日では優秀な女性や黒人は沢山いる事を知っているけど、1960年代当時は 時代の最先端を行く精鋭の集まりNASAをもってしても、差別や偏見が色濃い時代。 前例がないと突っぱねる姿に、組織の中というのは どこも今も大差無いのかもしれないと思うと、NASAも庶民的というか、だからソ連に負けたんじゃないの〜とか思ってしまった。
涼しい顔で結果だけポンと出しているわけではない。 人々の知らない所で 白人男性の何倍も汗を流し、だけど決して 血の汗流せ 涙をふくな 行け行けー 「巨人の星」みたいなスポ根ものとは全然違って彼女達はスマート。 ただひたむきに仕事をし 熱意とプライドを持って努力を重ね、社会に貢献する。 そしてオシャレもプライベートも手を抜かない姿が すごく輝いて見えた。
差別する側とされる側。 する側には意識がない。 そのあたりの描き方が上手く、この映画に品格を感じる。 交わらないながらも徐々に同じ方向を向いて 距離が近くなって行く。
純粋に能力を認め正当に評価してくれた上司と宇宙飛行士が素敵。 ケヴィン・コスナーがオジさんになっていたけど、すごくカッコ良かった。
お○っ○の色のセリフが秀逸。
1960年代の初め、アメリカとソ連が熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた東西冷戦の時代を、音楽とファッションも含め 当時の実際の映像も交えながら描く極上な伝記ヒューマンドラマ。 根強く今もまだ 変わっていない部分もあると思うけど、彼女達の功績は大きい。
社会人として女性として学ぶべきことが沢山詰まった秀作だった。
余談ですが、主演のタラジ・P・ヘンソンを見て深浦加奈子さんを思い出した。 何処と無く似てる。


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