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ドリームのTAMUのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
4.5
改めて語るまでも無く沢山の賞賛のレビューが上がってることと思われ、そして、ご多聞に漏れず温かい涙を流して参りました。

コンピューターの黎明期、NASAで計算人(コンピューター)として働く3人の黒人女性を通して、当たり前と化した差別の壁と、ひたむきに努力して掴み取ることの3者3様の美しさを描きます。

時には滑稽にすら描いてしまう差別される側の姿を絶妙なバランスで表現し、笑いあり涙あり、そして嬉しい、楽しい、心に響く言葉あり、て最高っす。

差別することの不合理は今なお解消されていないからこそ、とても説得力あって、全世界の人にお勧めしたい(笑)

ついでに個人的には、IBM7090汎用機に思い入れがあり、現物はもちろん、コンピュータリスト、ジョブカードを見るだけで熱くなり。

この映画は手計算の時代から、コンピュータ時代の訪れを背景としていますが、今やハードやソフトの面でロボットが登場し、重労働だけで無く事務の単純作業が機械化されていく時代。

おそらくコンピュータが誕生した時も、コンピュータに仕事をやらせて人間は遊んで暮らせることを夢見たのでしょう。

ロボットが活躍する少し先の時代も、おそらく仕事を奪われる人はいても、下々の人間は遊んで暮らせることは無いでしょう。そんな私もその中の1人と最近感じることが多く、そんなことを考えながら。

なので、IBM初の黒人管理職となったドロシーには、今の自分と重なり、特にキマした。リーダーたるやアンテナを高く張り、守るよりも攻めるのですね。明日からの仕事に活かせる活力を頂きました。ありがとうございました♪
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