Catman

ドリームのCatmanのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
5.0
ネタバレ気味です

キャサリン素敵過ぎるでしょ!天才で人格者、家族想いでチャーミング。非の打ち所が無さ過ぎ。めちゃオシャレだし。ドロシーが部署異動する際にスタッフを引き連れて行進するシーンは盛り過ぎな演出だけどシビれる。『アナタ自分では偏見は持ってないって思い込んでるのよね、分かります』ってシーンは響きます。いつの間にか貫禄がついたキルスティン・ダンストもイイですね!ジワジワ染みる芝居してます。メアリー役のジャネル・モネイ、演技は初めて観たけど凄くイイ。台詞回しにどことなくヴォーカリスト的なグルーヴが感じられるのもイイ。そしてやっぱり綺麗です。ケビン・コスナーもすっかり味わい深いオッサンになっていて感心します。若い頃よりずっといいな。ビッグバンセオリーの彼も役にハマってます。最後にコーヒーを運んでくるのがもう… 見事なセットや色彩設計などプロダクションデザインはホントに福眼であります。

ファレルの音楽は素晴らしい!この手の作品には当時のヒットソングが使われがちなところ、本作はエッヂの効いたモダン且つクラシックスタイルの楽曲によってノスタルジーに浸ることなく力強く前進するストーリーを後押ししています。メアリーJ、アリシア、ララハサウェイ、ジャネルら最強レベルの女性シンガーがポジティヴなヴァイヴを放出しまくり。サントラも傑作です。

実は当時のNASAには有色人種専用のトイレなんて無かったとか、事実と違う重要な点が幾つかあるみたいですが、本作は3人の女性とその功績を伝えるための娯楽伝記映画なのだから野暮な突っ込みは無用でしょう。ただNASAで働く有色人種の男性は居ないのか?ってのは少し気になりました。

あとやっぱり愚痴を言いたくってしまう邦題のセンス。確かに原題のHidden Figuresはダブルミーニングだし、これをそのまま日本語タイトルにするのは難しいけど、でも『ドリーム』は些か安っぽ過ぎやしませんかね… 観客をナメた邦題が多過ぎます。短絡的なマーケティングにウンザリ。配給会社にだってジレンマはあるはず。担当はもっと社内で戦って欲しい。

真面目過ぎて途中ちょっと退屈とか、主演3人のドラマを2時間で描くのは無理があるとかチョイチョイ思うところもありますが、だがしかしとても上質高級なエンタメ作品です。

セオドア・メルフィ監督は、大好きな『ジーサンズ』(これも邦題ヒド過ぎ物件)の脚本担当でした。道理で!!