ふじPONっ

ドリームのふじPONっのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
4.0
「NASAではみんな小便の色は同じだ。これからは一番近いトイレを使え」

60年代マーキュリー計画を陰で支えた黒人女性たちの、知られざる実話

原題「HIDDEN FIGURES」

オープニングの車が立ち往生している場面。傍らに3人の黒人女性。そこにいかにもな白人警官がやってくる。
嗚呼、さっそく差別のくだりか…と思いきや女性達がNASAで勤務する職員だとわかると、ソ連に負けるわけにはいかないと息巻き、更にパトカーで先導までしてくれる。
当時の宇宙に対する思いと、ソ連への対抗意識がわかる場面だ。
(開発ではソ連が61年にスプートニク1号を打ち上げ、アメリカをリードしてる)

ジム・クロウ法は知っていたが、字面で白人(WHITE)非白人(COLORED)と見ると気分が悪い。
この法律のせいでトイレに行くのに苦労し、上司(ケビン・コスナー)にいつも席にいないのは何故かと聞かれ、思いをぶちまけるシーンがあるのだが、それに対する上司のアンサー的な行動に惚れる。そして、このレビューの冒頭に書いたセリフがでてくる。

差別の暗い所もあるが、同じ目的を持って宇宙を目指した時代。
カラフルな衣装に60年代の特徴的な音楽。専門用語が多いが気にならない演出。笑い。ととてもバランスが良い映画。

パッと見のジャケットでドリームガールズの映画かな?と思ったのは僕だけじゃないよね?
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