Kota

ドリームのKotaのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
4.2
“あなたの仕事で100年先も生き続け、前例になるものは?”

60年代アメリカ、黒人と白人の分離政策が未だ行われていたヴァージニア州で、ロケットを飛ばすためにNASAで働いた三人の黒人女性。実話がベースであるという(ロケットは飛んだが)とんでもない語。文句なしの傑作。挿入歌もすべて黒人で全体的に“カッコいい”映画。

ロケットって聞けば大体宇宙飛行士が主役だけど、それを支える何千人という人達がいるってことを改めて感じることのできる、当たり前なんだけど。主役の三人はもちろん、スペースタスクグループのメンバーが残業するために家族に電話するシーンや、ドロシー(オクタヴィアスペンサー)とヴィヴィアン(キルスティンダンスト)が夜遅くにトイレで会うシーンは直接的ではなくとも、彼らが働きまくっているってことを示唆してる。

名セリフが沢山で、どれを選ぶか迷ったけど、やっぱり上部のセリフかな。差別や偏見なんてものともせず、自分の能力を最大限に活かし、責任と誇りを持って仕事をする。そしてそれが周りや世界を変えていく、そんな仕事をしている人は最高にカッコいい。この映画は最早差別というより、“仕事”って事が大きなテーマだよね。自分を今一度振り返るきっかけになった。

「月にいけると思うか?−心ではもう行っていますわ。」
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