きゃん

レッド・スパローのきゃんのレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
3.7
バレリーナからハニートラップ専門のスパイとなったロシア人美女が過酷な任務を遂行していく姿を描いた作品。最初から最後まで緊張感が漂っていた。

ポリジョイ・バレエ団に所属するドミニカは、大けがを負い、バレリーナの道を断たれてしまう。ロシア情報幹部の叔父が、一晩だけ国家のために働けば母の治療費や生活を援助すると救いの手を差し伸べる。しかし、叔父の真の狙いは彼女をスパローに仕立てること。ワナにはめられたドミニカは、スパイ養成所へ送られる…

ロシアのスパイ養成所怖すぎ。英国紳士スパイの養成所とは大違い。自分の身体を武器にして相手に接触することが効果的だと教えられる娼婦を養成する授業は陰湿すぎてて目を背けたくなった場面も。「あなたの身体は国家の所有物です」って恐怖でしかない。生き残るために腹をくくったヒロインの強さにはすごいとしか。ジェニファー・ローレンスの脱ぎっぷりの良さ。

養成所を出てからのアメリカのCIA捜査官と接触は、騙し合いや駆け引きの連続で緊迫感が漂う心理戦が繰り広げられる。先が全く読めず、ドミニカが何を考えているのか、どちらに付くのか全く分からなかった。淡々と物語が進んでいくように見えたけど、付せんが色々とはられていてラストは見事に騙された。結末を知ってからもう一回見るとまた違った見方になるんだろうなと思った。
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