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レッド・スパローのこーたのレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
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ファンタジー、なのだとおもう。おもいがけず放りこまれた世界で、戦うことを余儀なくされた女性の唯一の武器は、無私。そして無欲。過酷な訓練を潜りぬけ、敵のなかに潜りこんで味方をつくる。架空の国でバトルロイヤルを繰り広げていた少女が、大人になって今度はスパイに。か弱い個人がひとつの体制のなかでもがきながらも抗い、ついには体制そのものを崩壊へみちびく。この物語の終幕は、そんな壮大な巨篇の序章にすぎないのではないか、とそんなふうにもおもえてくる。それでもやっぱりこれは仮構なのだとおもう。東の国はやっぱり怖いな。観る側にそうおもわせるには十分な、この映画自体が東西スパイ合戦の一端を担っているような趣。だっておかしいじゃないか、ロシア人がロシア人同士で話すときも、英語で喋っているなんて!遠い西側からのぞいた東側の内幕。逆の視点もあるならみてみたい。