病弱な母親の介護をしながらもロシア国家からの寵愛を受ける一流のバレリーナとして何不自由無い生活を送っていたが舞台中に大怪我を負いバレリーナとしての命を立たれてしまった女性が類い希なる美貌と演技力を見いだされ国家のためにターゲットとなる異性を誘惑し情報を引き出す所謂ハニー・トラップを駆使した諜報活動を行う女スパイとして仕立て上げられるが彼女はターゲットの男性に恋心を抱いてしまう．．．予告を観た感じだとジェニファー・ローレンス主演の女性版ボーン・シリーズのようなスパイサスペンスアクション物なのかな？と思っていたら「裏切りのサーカス」のような国家の駒として暗躍する哀しき女スパイの末路を骨太に描いた超シリアスなスパイサスペンス物で良い意味で裏切られた感じで良かったです。特に女性スパイを演じたジェニファー・ローレンスは脱ぎっぷりも見事でしたが病弱な母親の介護を盾に理不尽な諜報活動を強いてくる国家に翻弄される哀しき女スパイを抜群の演技力で演じていて素晴らしかったです。元KGB長官を演じたジェレミー・アイアンズやスパイ学校の女性鬼教官を演じたシャーロット・ランプリングなど脇を固める俳優も実力派ばかりで作品に重厚さを加えていたのも良かったです。国家を裏切ったスパイに対する医療器具を使ったサディスティック過ぎる激痛拷問シーンやボカシ無しで男性器が写るなど衝撃的な描写も多いけど１５０分が短く感じるくらい手に汗握る正統派スパイサスペンスを堪能出来ました。
