スパイのえげつなさと過酷さ、それに纏わる人々のえげつなさと冷酷さが静かに伝わってくる映画。主人公の不幸は同情出来るし痛々しいが、すんなり凶行に及んでしまう感じはやはりスパイとしての冷酷さの素質があったのかも知れない。
それぞれの思惑や互いの懐の探り合いといった諜報戦の様相でサスペンス色が強めの展開。展開としては静かな感じなのでスパイアクションをこの映画に求めるのは違う感じです。派手なアクションシーンは殆ど無い。
ドル箱女優になってもこういう体当たりの演技をするジェニファー・ローレンスさんの女優魂には感服。二転三転する展開と目まぐるしい駆け引きで、王道のスパイサスペンスといった感じのお話しでしたが、何だか疲れる映画で自分の好みではありませんでした。